本物の素材が使われた上質なヴィンテージマンション。そのコンセプトを活かしつつ、気持ちに余裕が生まれる空間をリノベーションで叶えられた、ショーンさん&神戸さんのご夫夫に、come-te編集部がリノベーションのポイントを建築士、橋本を交えてインタビューを行いました。
橋本さんが来ると、工務店さんのモチベーションが上がるんです(笑)
come-te編集部(以下、編集部):リノベーションしたいと思ったのはいつ頃ですか?
ショーンさん: 2019年の2月くらいですね。前のオーナーさんが使っていた部屋のテイストを変えたくてリノベーションを検討しました。
神戸さん:以前に住んでいた家の売却先が急に決まったこともあり、住み替えを短いスパンで行う必要があったので、迅速に対応してくださる橋本さんへ依頼をしました。橋本さんは親戚の家もお世話になっていたこともあって信頼感がありました。他の業者さんと違って、橋本さんは細かいところまで配慮してくださるので、安心してお任せができます。
神戸さん:あと、リノベーションをするときは工務店さん選びが重要だと思っています。どんなに家の設計が素敵でも、それを形にするのは工務店さんの協力があってこそなので、工務店さんと上手にコミュニケーションがとれる設計士さんが欠かせません。その点、橋本さんは素晴らしい!橋本さんが現場に来るだけで、工務店の方は嬉しそうでモチベーションが上がっている様子でした(笑)。
洞窟のような暗かった廊下も、オシャレな空間に。
編集部:どのようにリノベーションを進められましたか?
ショーンさん:ここのヴィンテージマンションは特殊で、全体のコンセプトを保つため建てた時の雰囲気を大規模に変更することは禁止されていました。
橋本:そうですね。ですのでマンションの元々の雰囲気を守りながら、より快適な空間を作るためにはどうしたらいいか、何度も擦り合わせを行いながら進めていきました。
ショーンさん:前に住んでいた時のインテリアがそのまま活かせて良かったです。前の家と今回の家の雰囲気は全く違うのですが、意外とスッとなじみました。
神戸さん:橋本さんにリノベーションしてもらうまでは、部屋がどのようになるか少し不安でしたが、今は以前の家よりもとても快適で気に入っています。
ショーンさん:不安の一因ともなっていたのは、廊下なんですが、鏡や窓、ライトを設置していただく前は、暗くて洞窟のような印象でした。
編集部:ヴィンテージ感のあるお家だったのですね。そこから、今のような仕上がりにするイメージはあったのですか?
橋本:というよりも、ショーンさんや神戸さんご自身にすでにイメージがおありだったので、私は施工との調整がメインでしたね。
神戸さん:そうは言っても、私たちはざっくりとしたイメージしかお伝えできないので、それを設計士さんの視点で現実的なものに落とし込んでくれた橋本さんにはとても感謝しています。
水回りのインパクト!家全体の印象まで変わった。
ショーンさん:水回りに関しては、すべて橋本さんにお任せでした。
神戸さん:とくにタイルは種類が豊富すぎて決められないので、いくつか候補を出しながら橋本さんにアドバイスをしてもらいました。
「タイルは複数を組み合わせるよりも、1種類の方がきれいに仕上がりますよ」など細かく教えてくださり。経験豊富なだけあって説得力が違います。
編集部:リノベーションをするにあたって、不安なところはありましたか?
神戸さん:工務店さんは、どんな感じの方が担当してくださるか少し不安でしたが、工務店さんとの良好な関係がある橋本さんに頼むと決まってからは、その心配はなくなりました。
ショーンさん:施工中にタイル貼りが少し曲がっているのが気になって指摘した際、すぐ貼り替えていただけました。気持ちのいい対応をしてくださる工務店さんだと分かってさらに安心しましたね。
編集部:リノベーションされていく中で印象に残ったことはありますか?
ショーンさん:やっぱり、水回りのインパクトが強かったですね。本当にキレイで。
ユニットバスを変えるだけでも、家全体の印象まで大きく変わったように感じます。
神戸さん:この建物の良さを、うまく引き出してもらえたと思っています。
ショーンさん:そうそう、この物件の近くは温泉も湧いているようで、引けば温泉にも入れるそうです。お風呂掃除のことを考えると、今はまだ引いていませんが(笑)
自然素材を生かしたリノベーションで、ペットや植物にも快適な空間へ。
編集部:実際にこちらに暮らしてみていかがですか?
ショーンさん: 普通のマンションと比べて広めに設計されている分、気持ちに余裕が生まれます。また、天井に梁がないことも気に入っています。日本の建造物には珍しいかもしれないですね。
編集部:本当に、海外ドラマのおうちにいるような気分です!
神戸さん:私たちはアメリカに住んでいたこともあったので、どこかアメリカっぽさを感じさせる雰囲気に惹かれたのかもしれません。
編集部:もともとのおうちの雰囲気を活かした、素敵なリノベーションですね。
神戸さん:あとは、引っ越す前は犬が病気で弱っていて、植物も枯れかけていたのですが、ここに来てからはみるみる元気になったことには驚きました。自然素材の家が良いらしく、植物も犬も呼吸がしやすいようです。
橋本:こちらのマンションは、すべて本物の素材を使っている上質なものでしたので、リノベーションにあたっては素材の選び方もきちんと調和するよう細かく配慮をしました。
ショーンさん:本物の素材にこだわっているマンションなので、大部分にコンクリート、木、金属しか使われていません。そこに調和する素材選びも丁寧に行ってくださいました。
橋本:とくに木材は「ミャンマーチーク」という今では手に入らない素材なので、工務店さんにも慎重に扱ってもらったことを覚えています。
編集部:施工してくださる工務店さんの選び方も慎重にされていたのですか?
橋本:そうですね、設計でお客様に寄り添うことはもちろんですが、現場監督もそれを理解してくださらないと職人さんに指示を出せません。「これはショーンさんには合わないよね」といった会話ができる、お客様の気持ちを想像できる現場監督はとても重要ですね。
神戸さん:山下さん(今回の現場監督)と橋本さんのコンビは素敵ですよね。
橋本:お互いに本気で考えているがゆえに、たまに喧嘩もしますが(笑)
自然塗装の補修で、アレルギーの心配もなくなりました!
神戸さん:この家の良いところは埃が少ないことですね。掃除が楽になりました。
あと、私は接着剤アレルギーもあり、前の家での引越しでは、1週間ぐらい家中の窓を開けていないと蕁麻疹が出てしまっていたのですが、今回はリノベーションしてすぐに入居をしても問題ありませんでした。
橋本:新築の時でもそうですが、建物自体が呼吸をしやすくなるように、クロスを使うより、塗り壁やペイントの壁を使うようにしています。また、今回は自然塗装の補修を行いました。
「さすがプロ」と感じる、知識と安定感。
編集部:設計士、橋本はどんな人物ですか?
神戸さん:優しくて芯のある方ですね。建築の現場では優しいだけでは務まらないと思いますが、橋本さんは芯がしっかりされているので安定感があります。
ショーンさん:何を聞いてもサッと答えが出てくる知識や情報量の多さに脱帽です。初めて一級建築士さんにリノベーションを依頼したのですが「さすが、プロの仕事だな」とレベルの違いを感じました。
神戸さん:設計士さんの中には、設計だけが好きな方もいたり、あと自分の色を強く出したりする方もいると思うのですが、橋本さんは依頼者と一緒に作り上げていく過程も楽しんでいる設計士さんです。
見えないところまで配慮された、想いの詰まった家。
編集部:この家のお気に入りポイントを教えてください。
神戸さん:玄関かな。二つ玄関のある家を今までマンションで見たことがなくて素敵だなと思いました。あと私の親戚は、外のテラスまで続く天井の素材に感動していました。
ショーンさん:トイレ、お風呂、書斎です。全体的な作りも気に入っています。あと、エアコンがないことですね。床や壁の隙間から温度を調整する風を出しています。見えないところに点検口を作っていただき、職人さんも大変だったと思います。
編集部:苦労してリノベーションしたからこそ、想いの詰まった素敵なお宅になったわけですね。
本日は、ありがとうございました!